Google Lunar XPRIZE

Google Lunar XPRIZEの意義

2016.03.29

Google Lunar XPRIZEは、単なる賞金レースではなく、人類の宇宙進出という扉を開く壮大なミッション。HAKUTOは宇宙開発時代のリンドバーグになる。

Google Lunar XPRIZEと運営するXPRIZE財団の目的は、賞金レースによって、世界にイノベーションをもたらすこと。かつて世界初の大西洋単独無着陸横断を成し遂げたチャールズ・リンドバーグ。彼のこの偉業は、オルティーグ賞という賞金レースの成果として成し遂げられたものだ。オルディーグ賞の優勝賞金は当時の金額で25000ドル。これは現在の1億5000万円から2億円に相当する。つまり、人類史上初の偉業は、莫大な賞金が賭けられたレースの結果としてもたらされたものだと言える。さらに、このレースによって、飛行技術やテクノロジーの進歩が促され、航空産業は飛躍的に進歩。わずか1年間でパイロット数は3倍、飛行機数は4倍に、そして3年間で乗客数は30倍に増加した。 このレースに着想を得、賞金レースにより世界にイノベーションを興そうとしているのがXPRIZE財団なのだ。

アメリカ合衆国の飛行家
チャールズ・リンドバーグ

XPRIZE財団は、今回の月へのミッションの他にも、教育、ライフサイエンス、エネルギーなど人類共通の課題解決に寄与する様々なレースを仕掛けている。2004年には、民間初の「有人弾道宇宙飛行コンテスト」Ansari XPRIZEが開催され、スケールド・コンポジッツ社のスペースシップワンが高度100kmの有人宇宙飛行に成功。賞金1000万ドルを獲得した。この成果は現在のヴァージン・ギャラクティック社による宇宙旅行事業に繋がっている。

©日本科学未来館

そして、XPRIZE財団の世界への次なる挑戦状、それが「月」だ。
世界各国からの参加チームも、ただ優勝賞金獲得だけを目的にしている訳ではない。自分たちの挑戦が世界を変えるイノベーションのきっかけになることこそ、彼らの真の目標である。このレースに日本から参加するHAKUTOの使命もここにある。HAKUTOにとって今回のミッションの成功はゴールではなく、次世代のさらなる宇宙開発に向けての新たなるスタートである。遥かなる新大陸を目指した大航海時代が世界の地平を広げたように、リンドバーグの挑戦が、航空機時代の幕開けとなったように、Google Lunar XPRIZEは、人類の宇宙への扉を今、開こうとしている。私たちは人が宇宙へと飛び出していくまさにその瞬間に立ち会っている。

宇宙開発時代のリンドバーグになること、それこそがHAKUTOの真の目的であり、夢なのだ。

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