4年ぶり、ほぼ日刊イトイ新聞さんがHAKUTOに会いにきた

2016.06.29

ほぼ日刊イトイ新聞(以下、ほぼ日)さんがHAKUTOの取材に来てくださいました(ほぼ日さんの取材記事はこちら)。ほぼ日は、コピーライターの糸井重里氏が主宰し、株式会社東京糸井重里事務所によって運営されているウェブサイトで、一日のページビューは150万にも上ります。ほぼ日さんとHAKUTOの出会いのきっかけから企画の考え方まで、幅広くお話を伺いました。

出会いは、プロトタイプモデルの時代から

− こんにちは。HAKUTOメンバーの村井と申します。先ほどは取材くださりありがとうございました。僕からもいろいろとお話を伺わせてください。

ほぼ日・奥野:ほぼ日刊イトイ新聞、通称「ほぼ日」は、糸井重里が18年前、1998年6月6日に立ち上げたに立ち上げたウェブサイトです。村井さんと同じように、ここにいる佐藤もほぼ日でインターンのようにして働いていたんですよ。

ほぼ日・佐藤:当時はまだ学生で、ごはんが美味しくて遊びに行っていてたような感じです。気付いたら中の人になっていた、という感じですね。

− HAKUTOをご存知になられたきっかけは何でしょう?

ほぼ日・太田:2012年に、学生の方が私たち宛にメールをくださったことがきっかけだった気がします。HAKUTOという組織でこういう活動をしていますよ、と。それを見て恵比寿のオフィスに伺ったのが最初です。

ほぼ日・奥野:そのときはプロトタイプのローバーを見て楽しんで帰ってきた、という感じでした。「あー、動いてる!」と。その後、何か進展があれば教えてくださいね、ということでその日は別れて。
そのときはこれで本当に月に行けるのだろうか、と思いました(笑)

ほぼ日・太田:そこから、裏砂漠での実験に同行させていただきました。

− そんなに早い時期から注目して下さっていたとは。ありがとうございます。

ほぼ日・奥野:本当に偶然ですよ。メールをいただいていなければ知らなかったですから。今となっては光栄です。

− 裏砂漠での実験を見て、どのような印象を持たれましたか?

ほぼ日・佐藤:風が強い日でした。ずいぶん寒いとこで実験されていましたよね。

ほぼ日・太田:こう言ってはなんですが、実験しているんだけど、一見楽しく遊んでらっしゃるようにも見えました(笑)。いろんな場所に置いては走行試験をして、また別の場所に置いては走らせて。

− 開発って地道だなという印象ですか?

ほぼ日・奥野:たしかに、その実験自体は派手な見た目ではなかったですよね。そのときはこれで本当に月に行けるのだろうか、と思いました(笑)。でも東北大学の吉田和哉教授も来て実験されていましたし、本格的にやっているんだろうな、とも思いましたね。

ほぼ日・太田:だんだん実現に近づいていることを知ってびっくりです。

− 長年見守ってくださってありがとうございます! 本日の取材で印象に残ったことについて教えてください。

ほぼ日・奥野:やはり、ローバーがこうして目に見えるものとして進化していて、袴田さんに自信が漲っていましたね。それと袴田さんの「プレジデント感」がアップしていたのが、すごいなーと。裏砂漠での実験のあと居酒屋で割り勘で飲みましたが、その時と比べるとやはりプレジデント感がグッと高まっています(笑)。100人を束ねるリーダーという感じで「わあ」と思いました。ローバーを作ることはもちろん、会社経営も一つの大きな仕事ですから、その意味でも以前に比べて存在感が大きくなったというか。一方で私たちはたいして進化していませんが(笑)。

ほぼ日・太田:地上0メートルから見ている感じです(笑)。最初に恵比寿のオフィスでローバーを見たときから進歩していて、本当に月面にローバーを送り込むんだということをよりリアルに感じられて。驚いたというか、取材に来れてよかったです。また、レースに出るだけでなく、宇宙開発を事業にされようと将来を見据えてやっていらっしゃることを知れて面白かったですね。

ほぼ日・岡村:このプロジェクトを成功させようとチームメンバーを集めていく 中でもさまざまな苦労があったんだろうな、とお話の端々で感じました。

ほぼ日・佐藤:私はソフト系のエンジニアなのですが、どうしてもエンジニアというのは目の前のローバーを作ることだけに興味がいってしまうように思いますが、みなさんは、人、資金、プロモーション活動などにも重点を置いていて、技術だけではプロジェクトは成り立たない、ということを意識されているのが新鮮 でした。

− そうですね、HAKUTOは様々な分野からの人の参画があることで、成り立っています。

ほぼ日・岡村:東北大にはもっとエンジニア寄りの人が多いわけですよね?

− 東北大の吉田研究室には研究室メンバー、ispaceのエンジニアがいます。私自身も東北大で行われた振動試験に同行しましたが、東京のispaceオフィスとはまた違った雰囲気がありました。こちらも取材していただけると面白いかもしれません。

アイデアを形にするのは、やりきる姿勢

− 僕たちも今後さまざまな記事を書いていこうと思っているのですが、どんな記事を書くと面白くなりそうでしょうか。

ほぼ日・奥野:そうですね。今日、お話を伺っていて思ったのは「制御」のコンテンツをやったらおもしろくないかな……と。『制御』って、マニアックに聞こえますけど。そのものズバリ「制御」というタイトルにして。

− 『制御』……ですか?

ほぼ日・太田:宇宙の技術って、いろいろ『制御』してますもんね。

ほぼ日・奥野:世の中、『制御』でできているような気がしたんです。

ほぼ日・佐藤:身の回りのものを動かしているのは、『制御』だよね。

ほぼ日・奥野:直径何メートルという巨大なパラボラアンテナの角度を、ものすごい僅かに動かすのも『制御』ですよね。一般に受けるかどうかはわからないですけど、やりようによっては、おもしろくやれそうな気がします。単純に「すごい技術の話」ですから。

− JAXAとispaceの共同で、複数の小型のローバーを自立制御し、群ロボットとして互いに情報をやり取りするという研究が始まりつつあります。また、先日Space XのFalcon9ロケットの一段目が着陸に成功しました。そういったことでしょうか?

ほぼ日・佐藤:宇宙から垂直に降りてくるだけでも、かなりの『制御』ですよね。

ほぼ日・太田:『制御』って、物事をコントロールして、自然のままでは起こらないことを起こしているわけですから。でも、このままで世の中に響くかな。もう少し大衆の気持ちをつかむ『制御』はないかな。もっともっといろんな角度で『制御すること』を深堀していけば、おもしろいコンテンツになりそうな気がしています。

− 興味を持ったことを深堀していくことで記事のアイデアを出していらっしゃる、ということでしょうか。

ほぼ日・奥野:そうかもしれないです。先ほどのように、『制御』っていいよね、という漠然としたところも含めて、自分たちが「これは面白い!」と思うことを見つけたら、まわりと雑談しながら、深く堀っていくことが多いかもしれません。

− その題材の良し悪しの判断はどのようになさっているのでしょうか。

ほぼ日・奥野:言い出した人が本当にその企画をやりたいかどうか、ちゃんと最後までやりきれるかどうか、だと思います。

− 個人の思いを重視するということでしょうか。

ほぼ日・奥野:そうですね。僕らはただ興味の赴くままに、好きなことをやっているだけなんです。そして、責任さえ持ってやれば、それでいいと思っています。HAKUTOも大きな夢を現実にしようとがんばっているところが、見ていておもしろいところだなあと思います。

PROFILE

Team HAKUTO 村井太一 / TAICHI MURAI

東京理科大学4年。大学で機械工学を専攻する傍ら、2015年春よりHAKUTOプロボノメンバーとして活動開始。2016年春よりispaceのインターンとしてもHAKUTOの活動をサポート中。

撮影
新谷有幹

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